【体験談】お宮参りの着物がズレた日|夫婦で学んだ“価値観のズレ”と絆の深め方

はじめに:お宮参りで起きた小さな事件

先日、我が家では無事に子供のお宮参りを終えました。
天気にも恵まれ、家族で神社に行って写真を撮り、安堵の気持ちで帰宅――。
そのときまでは、まさかその夜に“夫婦の小さな事件”が起きるとは思ってもいませんでした。

家に帰ってから妻がスマホの写真を見返して、「ねぇ、これ……」と一言。
画面をのぞくと、産着の着物が明らかに体の中心からズレていました。
正面ではなく、左側に大きくずれていて、右腕から右手にかけて丸見え。
私は正直、そのとき初めて「そういう決まりがあるんだ」と知りました。


事件の発端:誰が着せるの?問題

お宮参り用の着物(祝い着)は、レンタルも妻が手配してくれていました。
私は柄を軽く確認した程度で、当日どう着せるかまでは考えていませんでした。
「まぁ、かぶせるだけでしょ?」という軽い認識です。

前日に妻が「お義母さん(私の母)が着物つけてくれるよね?」と聞いてきました。
私は「うん、くくるだけだし大丈夫でしょ」と生返事。
でも当日、いざ準備を始めると――
母も「こういうのは久しぶりで…」と戸惑い、結局、私が“何となく”で着せてしまいました。

結果、写真では見事に着物がズレてしまっていた、というわけです。


妻の怒り:「子供のことなのに、なんで調べてくれないの!」

その夜、妻は泣きながら言いました。

「子供のことなのに、なんであなたは調べてくれないの?」

私は思わず反論しました。

「そんなのレンタルも全部やってるんだし、そっちが調べてると思ってたよ。
ていうか、ちょっとズレてるくらい、いいじゃん。」

しかし、その一言が決定打でした。
妻は「一生残る写真なのに、なんでそんな言い方するの!」と泣き出し、
「もう喋りたくない」と部屋を出てしまいました。


私の本音:「ズレくらい大したことじゃない」と思っていた

正直、私には最初ピンと来ませんでした。
確かにズレてはいるけど、子供が泣かずに写真も撮れたし、
無事に終わったんだからそれでいいんじゃないか、と。

でも、妻にとってお宮参りは、“母としての記念日”
初めて我が子の成長を祈る、大切な節目の日だったんです。

後から気づいたのは、妻が怒っていたのは「着物のズレ」ではなく、
**「気持ちを分かってくれなかったこと」**だったということでした。


夫婦でよくある「認識のズレ」

お宮参りに限らず、夫婦の間ではよく“価値観のズレ”が起こります。

  • 夫:「無事に終わればいい」
  • 妻:「きれいに、記念として残したい」

どちらも正しいんです。
でも、片方が「気持ちをわかってもらえなかった」と感じると、
小さなズレが大きな溝になってしまいます。

特に子供関連の行事では、妻の感情が大きく動きます。
「完璧にしたい」よりも、「家族としてちゃんと迎えたい」という思いが強い。
だから、少しの無関心や言葉のトーンでも、「理解してもらえなかった」と感じてしまうんです。


振り返って分かったこと:求められていたのは“共感”

冷静になってから妻にこう伝えました。

「確かに、せっかく準備してくれたのに、ズレちゃって残念だったね。
ちゃんと調べておけばよかった。次は一緒に確認しよう。」

この言葉をきっかけに、妻も少し笑ってくれました。
「そう言ってくれるだけでいいのに」と。

結局、妻が求めていたのは「理解」や「共感」でした。
正論や合理性ではなく、「そうだったね」と一緒に気持ちを共有してくれる人。
それが“夫婦の会話”には一番大切なんだと感じました。


お宮参りを通じて学んだ3つのこと

今回の出来事を通じて、私が学んだことを3つにまとめます。

1. 行事の意味を“気持ち”で理解する

お宮参りや七五三などは「形」ではなく「気持ちの節目」。
妻にとっては“母としての記念日”であり、写真はその象徴です。
夫は「サポート役」ではなく「共に迎えるパートナー」であることを意識すると良いです。

2. 「知らなかった」は通用しない時がある

現代はスマホで何でも調べられる時代。
「知らなかった」「聞いてない」は、相手には“興味がなかった”と映ってしまいます。
少しでも調べたり、「どうすればいい?」と聞く姿勢を見せるだけで、印象は大きく変わります。

3. 失敗したあとこそ、関係を深めるチャンス

今回のような小さなトラブルは、実は夫婦関係を見直すチャンス。
「悪いのは誰か」ではなく、「どうすれば次はうまくいくか」を一緒に考えると、絆は強くなります。


まとめ:完璧な写真より、 imperfect な家族のリアルを

今でも写真を見返すと、着物は少しズレています。
でも、私はその“ズレ”を見るたびに、当日のバタバタや、
泣きながら怒った妻の顔まで全部思い出します。
それも含めて、我が家のお宮参りの思い出です。

完璧な写真よりも、 imperfect(不完全)な家族のリアルが、
あとから振り返ると一番あたたかい。

次の行事では、きっともう少し上手くできるはずです。
それで十分。
そう思えるようになったお宮参りでした。

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