
■ 今、この静けさが“勝負のとき”
「妻と息子が里帰りして、家にぽっかりと穴が空いたようだ」
そんな“喪失感”に近い感情を抱くパパは、決して少なくありません。
しかしながら、今こそがチャンス。
この静かな時間は、ただの“待機期間”ではなく、第2子を迎える家族の未来をより良くするための準備フェーズです。
なぜなら、今回は「もうひとり子どもがいる」という状況。
つまり、1歳8カ月の息子が“お兄ちゃん”になる瞬間が、もうすぐやってきます。
そこで今回は、育児・家事などをしているパパの視点から、里帰り中の今こそパパが取り組みたい5つの準備を、実務と心構えの両面からご紹介します。
1. まずは“育児インフラ”の整備から(赤ちゃん×上の子 仕様に)
第2子が帰宅すると、家の中は一変します。
新生児と未就園児が共存する“カオス空間”に突入するからです。
したがって、今のうちに着手しておきたいのが以下のポイント:
- 新生児スペースと上の子の遊び場のゾーニング
- オムツ替え、授乳、寝かしつけの導線の最適化
- コンセント・踏み台・家具の角など、安全対策の再チェック
特に1〜2歳児は好奇心が旺盛なうえに、行動も大胆。
赤ちゃんと“物理的に干渉しない空間”をつくることが、思わぬ事故やトラブルを防ぐカギになります。
今この時間が、“事故ゼロの家づくり”の好機だと捉えましょう。
2. 次に、自分の“生活スキル”を地味に底上げ
育児と家事は、「気合い」より「慣れ」がモノを言います。
よって、一人時間を活かして自分の生活スキルをじわじわと高めておくことが、後々の大きな助けに。
たとえば、
- 洗濯物の“干し方・畳み方”を習得
- 栄養バランスを意識した一汁二菜のレパートリーを一つ覚える
- 掃除機ロボットやタスク管理アプリなど、家事の自動化ツールを導入して試す
といった、小さな積み重ねが、パパの“戦力化”を大きく後押ししてくれます。
特におすすめなのは、「自分の苦手家事をひとつ克服すること」。
全部やる必要はありません。ただし、「これは任せて」と言える強みをひとつ持つことが、夫婦連携を圧倒的にスムーズにしてくれるのです。
3. “帰宅日”から逆算した環境準備が鍵
さて、赤ちゃんを連れた妻と、1歳児が帰宅するその日は、想像以上にハードです。
したがって、「その日から気持ちよく暮らせる環境」を逆算して整えておくことが肝要です。
以下のような準備が有効です:
- リビング・寝室の清潔感と空間整理
- オムツ・おしりふき・ミルクのストック補充
- 食器・タオルなどの生活必需品の見直し
- 湯沸かしポットや授乳セットのワンオペ対応設置
重要なのは、「ママのためにやる」ではなく、**“家族がスムーズに暮らすための初期設定”**であるという視点。
まさにここが、“家族を迎える家の土台作り”なのです。
4. 久々の“上の子との再会”に備える
意外と盲点になりがちなのが、息子との再会の準備です。
というのも、1歳8カ月の子は言葉ではうまく表現できなくても、感情や記憶はしっかりと育っています。
久しぶりにパパと再会する瞬間、「人見知り気味」「ママにべったり」「距離を取る」といった反応が出ることも珍しくありません。
とはいえ、それは自然な反応。
新しい環境に順応しようとしているサインなのです。
そこで、
- “新しいおもちゃ”や絵本など、再会をワクワクに変える仕掛け
- パパとの時間を楽しめる遊びネタのストック
- 抱っこを無理強いしないなど、適切な距離感の確保
こうした小さな工夫が、“第2子と暮らし始める初日”をスムーズにしてくれます。
5. 最後に、「これからの家族」を静かに考える時間を持つ
静かな夜。
それは、子育て中のパパにとって最も貴重な“内省の時間”です。
この機会に、
- 育休や時短勤務、副業・転職など、自分の働き方
- 家族での移住・教育方針など、中長期のライフプラン
- 2人育児が始まったときの時間とお金の使い方
などについて、一度立ち止まって“棚卸し”してみることをおすすめします。
もちろん、すぐに答えが出なくても大丈夫。
大切なのは、考えるというプロセスを通じて、今の自分と向き合うことなのです。
■ 「おかえり」の瞬間が、家族の未来をつくる
何もしない静かな時間──それはたしかに贅沢です。
けれども、“整った家”と“整ったパパ”があるだけで、ママの心はスッと軽くなります。
「よし、ここからまた頑張れる」
そう思えるスタートを切らせてあげられるのは、パパであるあなたしかいません。
■ 最後にひとこと
第2子の育児は、決して「一人目より楽になる」とは限りません。
むしろ、「あのときの経験をどう活かせるか」が問われる、本当の意味での“成長の時間”です。
静けさの中でこそ、父親としてのスキルは静かに磨かれていきます。
あなたの“準備力”が、これからの家族の笑顔と安心を支えていくはずです。
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